『儒教 怨念と復讐の宗教』 浅野裕一
『儒教 怨念と復讐の宗教』
著者:浅野裕一
発行:講談社社 / 2017年8月
著者は1946年生まれの中国哲学研究者。
諸子百家全体と老子、孫子、孔子についての書籍が多く刊行されている。
本書は1999年に平凡社から刊行された『儒教 ルサンチマンの宗教』を文庫化したもの。
呉智英は「現代人の論語」のあとがきに、浅野裕一の「孔子への苛烈な批判はあたかもニーチェがキリスト教を激しく憎悪しながらイエスを愛していたような、思想的格闘のドラマを感じさせた」と書いている。
学術文庫版への序文
序
第一章 孔子という男
1 妄想の上昇志向
2 野望と挫折
第二章 受命なき聖人
1 孔子の聖人化
2 『中庸』の孔子聖人説
3 孟子の偽装工作
第三章 まやかしの孔子王朝
1 儒教の暗い情熱
2 春秋学の虚構
3 『孝経』と孔子王朝
第四章 神秘化される孔子
1 緯書の孔子神話
2 国家権力との駆け引き
第五章 孔子、ついに王となる
1 王者への道
2 偽りの王冠
第六章 儒教神学の完成
1 失われた王号
2 偶像の行方
終章 ルサンチマンの宗教
あとがき